昨今、IT企業ではコロナの影響でリモートワークが増えましたが、そんなリモートワークをハンコ文化が阻害しているといいます。
せっかくの自宅勤務なのに、ハンコを押すため・押してもらうために出社しなければならないという状況が多くあるようです。
一応先進国と言われている日本ですが、こういうところは本当に遅れていると思います。
古くからの伝統を守り通すことは大切かもしれませんが、IT企業のハンコ文化に至っては足枷でしかありません。即刻なくすべきだと思います。
なんて、冒頭から批判的な意見をしていますが、理由は私自身がハンコ文化の無意味さ・非効率さを社会人時代に身をもって経験したからです。
今日はそれについて話そうと思います。
IT企業のハンコ文化とは?
そもそも、プログラミングとかシステム開発とか、IT企業はパソコンカタカタする仕事だからハンコ文化とは一番縁がなさそうなんだけど。
なんて思う方もいるかもしれませんが、実はそうでもありません。
システムを開発するために作成した設計書や、プログラムを作った後のテスト報告書などは未だに紙ベースで管理している企業が多く、それらを納品する際には印刷して・担当者に押印してもらう必要があるのです。
これが非常に面倒なもので、プロジェクトの規模が大きくなるほど、何人もの方に押印してもらわなければなりません。
私の場合は最大8人だったかな・・・企業やプロジェクトによってはもっと多いところもあったのではないかと思います。
内部だけでなく客先も絡んでくると、押印作業は地獄
とある設計書の押印が8人も必要だった、実際に私が経験したケースを例に挙げます。
ある程度ぼかしますが、まず内部で設計書に押印する必要があったのは
私→PM→チーム長→グループ長の計4人
いや、内部で4人も押印いる・・・?なんてそもそも思いましたが、ここまではまだいいです。
その人達が不在の時はともかく、急ぎでなければ机の周り半径10m以内で完結するようなフローですから。
問題はこの後です。
内部の押印が完了後、客先の複数の担当者に設計書を回すことになるのですが、1人1人の担当者のところへわざわざこちら側から出向いて、ハンコを押してもらうという意味のわからないルールになっていたのです。
そのプロジェクトは工場の生産管理系システム開発なので、客先はその製作所で働いている方達。
製作所は中を車が行き来するレベルでだだっ広いです。
そんな製作所の中で、客先の担当者達はそれぞれ異なる部署で作業していました。
そこにわざわざ、わざわざ自分達が足を運んでハンコだけを押してもらいに行くという、なんとも非効率なことをさせられました。
担当者全員に連絡して、空いてる時間を教えてもらい、その時間目掛けてハンコだけを押してもらいに行く。
中には会議中で手が離せないから、机に印鑑置いとくから代わりに押しといてなんて担当者もいました。
わざわざ自分が出向いた意味って何なんでしょうね。
客先の担当者誰か1人に、そちら側で全員の押印が終わるまで回してもらえないかとお願いすればいい話なんですけど、どうもそれはいけないらしいです。よく分かりません。なぜです。
設計書の表紙、つまり押印してもらう紙面に、バージョン表記ミスなどがあった場合はそれこそ地獄です。修正した表紙を持って、また押印してもらいに回r・・・
いやほんと、意味が分かりません。笑
そういうのを全部、当時プロジェクトで一番若かった自分がやらされてました。
雑用を下っ端がやるというのは分かりますが、それでもこの作業は無意味・非効率すぎて呆れていました。
納期が近づいてきて納品作業に入ると大体この作業ばかりでしたね。
IT企業はハンコ文化というより、紙文化をなくすべき
実体験を話しましたが、IT企業はハンコ文化というより、紙文化そのものをなくすべきです。
納品用の設計書印刷は両面印刷でも計1000枚以上のボリュームのものがあったりします。
それらをバンバン印刷、ページ番号がずれていれば印刷やり直し、印刷後は誤字脱字の見直しを再度させられる・・・
ほんとにIT企業か?
なんて思いもしました。笑
メールなりグループウェアなり、設計書を見てもらう場はデジタルにいくらでもあるのになぜそれをしないのか、全くもって意味が分かりませんでした。
紙文化、IT企業は廃止するべきです。
まとめ
長々と愚痴のようになってしまいましたが、全て実話です。
IT企業はハンコ文化・紙文化を即刻廃止することが、仕事効率化に一番効果があると思います。
紙を無駄にしない分環境にもいいですしね!
定着した文化を脱却するのは社内のシステム的にも時間がかかるから難しいことかもしれませんが、そのリスクを背負ってでも印鑑文化・紙文化を廃止することは大きなメリットがあると思うんですけどね・・・
今後、IT企業がより働きやすい職場になることを願っています。